「定性分析」とは?│専門用語を簡単に解説!~アスベスト分析用語集~
こんにちは。HAKUTOアスベスト分析センターにて主任分析員を務めております、たっくんです。
アスベスト分析には、大きく分けて2つの種類があることをご存知でしょうか。その中でも、すべての調査の基本となり、法律で原則として実施が求められているのが、今回解説する「定性分析」であります。
この定性分析は、いわば「アスベストがいるか、いないか」という、最も重要で根源的な問いに答えるための科学的な手法です。
本日は、アスベスト対策の第一歩である「定性分析」とはどのようなものか、その目的と定量分析との違いについて、詳しく解説してまいりましょう。

アスベストの「定性分析」とは

アスベストの定性分析とは、調査対象の建材(検体)に、アスベスト繊維が含まれているかどうか(有無)を調べる分析のことを指します。
さらに、もしアスベストが含まれていた場合には、それが法律で定められている6種類のアスベスト(クリソタイル、アモサイト、クロシドライトなど)のうち、どの種類に該当するのかを特定するところまでが定性分析の役割であります。
この分析は、主に「偏光顕微鏡」という特殊な顕微鏡を用いて、アスベスト繊維が持つ特有の光学的性質を観察することで行われます。日本の公的な分析方法としては、JIS A 1481-1および-2という規格で、その詳細な手順が定められております。
なぜアスベストの定性分析が重要なのか?
定性分析は、アスベスト対策におけるすべての判断の出発点となる、極めて重要な工程であります。
法律で義務付けられた基本の分析
石綿障害予防規則では、事業者が建材のアスベスト含有の有無を判断する場合、原則としてこの定性分析を行うよう定めています。つまり、法を遵守したアスベスト事前調査を完了させるためには、定性分析による科学的な根拠が不可欠なのであります。
対策の要否を決定する
定性分析の結果、「アスベスト含有なし」と判断されれば、特別な飛散防止対策は不要となり、通常の工事が可能となります。逆に「含有あり」と判断されれば、建材の危険度(レベル)に応じた除去計画の策定など、次のステップへ進むことになります。定性分析は、その後の工事の方向性を決定づける、最初の関門なのであります。
定性分析と定量分析の決定的な違い
アスベスト分析には、定性分析の他に「定量分析」という手法があります。この二つの違いを理解することは、非常に重要であります。
- 定性分析 (Qualitative Analysis)
目的:アスベストの「有無」と「種類」を特定する。(例:「クリソタイルが含まれている」)
役割:対策が必要かどうかを判断する最初のステップ。 - 定量分析 (Quantitative Analysis)
目的:アスベストが「どのくらいの割合で」含まれているか(含有率)を調べる。(例:「クリソタイルが3%含まれている」)
役割:含有率が0.1%を超えるかどうかの最終判断や、特定の報告で必要になる追加のステップ。
まずは定性分析で「いるか、いないか」を調べ、必要に応じて定量分析で「どのくらいいるか」を調べる、という順番が基本であります。
たっくんの
ワンポイントアドバイス!
本日は「定性分析」について解説いたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか。最後に、重要な点をまとめておきましょう。
- ポイント1
定性分析は、建材にアスベストが「いるか、いないか(有無)」と「どの種類か」を確定させるための、最も基本的で重要な分析であります。 - ポイント2
法律で原則的に求められているのは、この定性分析です。この結果が、その後のすべての対策の出発点となります。 - ポイント3
アスベストの有無を調べるのが「定性分析」、含有率を調べるのが「定量分析」と、目的が明確に異なります。まずは定性分析、と覚えておきましょう。
さらに詳しく知りたい方へ
定性分析と定量分析、どちらをどのような場合に選べば良いのか、また費用はどのように違うのか。皆様が抱える疑問について、こちらのコラムでより詳しく解説しております。
アスベストの定性・定量分析、どっちを選ぶ?費用と必要性をケース別に徹底比較
私たちHAKUTOアスベスト分析センターは、JIS規格に準拠した高精度な定性分析を通じて、お客様が確かな事実に基づき、次の行動へと安心して進むためのお手伝いをいたしますぞ。
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