「負圧除じん装置」とは?│専門用語を簡単に解説!~アスベスト分析用語集~
こんにちは。HAKUTOアスベスト分析センターにて主任分析員を務めております、たっくんです。
前回、アスベストを閉じ込める「密室」を作る隔離養生について解説しました。
今回は、その密室の中で空気の流れをコントロールし、安全を守り続けている「心臓部」とも言える機械、「負圧除じん装置(ふあつじょじんそうち)」について解説します。
見た目は大きな箱型の掃除機のようですが、その性能は家庭用とは桁違い。この機械が止まってしまうと、隔離養生の意味がなくなってしまうほど重要な装置なんであります。

「負圧除じん装置」とは

負圧除じん装置とは、隔離養生された作業場所の内部に設置し、汚染された空気を「ろ過(除じん)」してきれいにしながら外部へ排気することで、内部を「負圧(ふあつ)」の状態に保つための装置です。
簡単に言うと、「巨大な高性能空気清浄機」と「強力な換気扇」が合体したような役割を持っています。
2つの重要な役割
この装置には、名前の通り2つの大きな仕事があります。
- 除じん(粉じんを取り除く)
工事で発生したアスベスト粉じんを吸い込み、内部に搭載された「HEPA(ヘパ)フィルタ」でろ過します。HEPAフィルタは、0.3マイクロメートル(1mmの3000分の1)の粒子を99.97%以上キャッチできる超高性能なフィルタで、ここを通った空気はクリーンな状態で外に排出されます。 - 負圧化(ふあつか)
空気を外に排出し続けることで、隔離空間の中の気圧を、外よりも低い状態(負圧)に保ちます。
空気が「外から中へ」流れ込む状態を作ることで、もし養生シートに小さな隙間があっても、アスベストが外に漏れ出すのを防ぐことができるのです。
設置のルール
この装置は、レベル1(吹付けアスベストなど)およびレベル2(断熱材など)の除去工事において、設置が義務付けられています。
適当に置けばいいというわけではありません。事前に作成する作業計画において、作業場の広さ(容積)に合わせて、「1時間に4回以上空気が入れ替わる(換気回数4回/h)」だけの能力を持った台数を設置する必要があります。
日常点検が命!
工事期間中は、この装置が正常に動いているかを常にチェックしなければなりません。
- 差圧計(マノメーター)の確認: 内部がきちんと「負圧」になっているか、数値を毎日記録します。
- 排気の確認: 排気口から粉じんが漏れていないか、デジタル粉じん計などでチェックします。
たっくんの
ワンポイントアドバイス!
- フィルタの交換時期
ずっと使っているとフィルタが目詰まりして、吸引力が落ちてしまいます。プレフィルタ(大きなゴミを取るフィルタ)はこまめに交換し、HEPAフィルタも差圧を見ながら適切な時期に交換することが、安全の秘訣ですぞ。 - 停電対策も重要
もし作業中に停電して装置が止まると、負圧が維持できなくなってしまいます。万が一に備えて、予備電源を確保しておくなどのリスク管理も、プロの業者の腕の見せ所なんですよ。
さらに詳しく知りたい方へ
工事の安全管理については、以下のコラムでも詳しく解説しています。
私たちHAKUTOアスベスト分析センターは、除去工事前の「事前調査」から「分析」まで、ワンストップでサポート可能です。安全な工事は正確な分析から。ぜひお任せください!
よく見られている用語
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