ホーム アスベスト分析用語集 あ行 アスベスト事前調査
 アスベスト事前調査

「アスベスト事前調査」とは?│専門用語を簡単に解説!~アスベスト分析用語集~

こんにちは。HAKUTOアスベスト分析センターにて主任分析員を務めております、たっくんです。
本日解説いたしますのは、「アスベスト事前調査」という、建物の解体やリフォームを計画する上で、避けては通れない極めて重要な用語であります。
「業者から突然『事前調査が必要です』と言われたが、一体何のことだろうか?」と、戸惑われた方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。この用語を正しく理解することが、安全な工事への輝かしい第一歩となるのであります。
それでは、さっそく解説にまいりましょう。

主任分析員のたっくん

「アスベスト事前調査」とは

「アスベスト事前調査」とは、一言で申し上げますと、建物の解体や改修工事を行う前に、その建物にアスベスト(石綿)が使用されているかどうかを、法律に基づいて事前に調査することであります。
2022年4月から、工事の規模の大小に関わらず、原則としてすべての解体・改修工事でこの事前調査の実施が義務付けられました。これは、作業員や周辺住民の皆様の健康を守るための、大変重要な決まり事なのであります。

「事前」の調査が重要な理由

もし、アスベストの有無を確認しないまま工事を始めてしまうと、壁や天井を壊した際に、目に見えないアスベスト繊維が空気中に飛散してしまう危険がございます。それを吸い込んでしまうと、数十年後に肺がんや中皮腫といった、深刻な病気を引き起こす原因となりかねません。
そうした悲劇を未然に防ぐため、工事の「前」に「調査」し、リスクを正確に把握することが、法律で厳格に定められているのであります。

事前調査の具体的な内容

事前調査は、主に以下の3つの段階を踏んで行われます。

  • 図面調査(文献調査)
    まずは設計図書や過去の工事記録などを確認し、アスベストが使われている可能性のある建材がどこにあるか、机上で確認いたします。
  • 目視調査
    次に、専門の調査者が実際に現地へ赴き、図面と照らし合わせながら、建材の種類や状態を目で見て確認いたします。
  • 分析調査
    そして、図面や目視で判断がつかない場合に、建材の一部を採取し、私たちのような専門の分析機関で科学的に分析いたします。この分析によって初めて、アスベストの有無が100%確定するのであります。

たっくんの
ワンポイントアドバイス!

本日は「アスベスト事前調査」について解説いたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか。最後に、重要な点をまとめておきましょう。

  • 事前調査は、法律で定められた「義務」です
    工事を行う事業者は、必ず実施しなければなりません。知らなかったでは済まされない、大変重要な責務であります。
  • 調査は「有資格者」が行います
    誰でも調査できるわけではなく、「建築物石綿含有建材調査者」という専門の資格を持つ者でなければ、調査を行うことはできません。
  • 最終判断は「分析」で行います
    目視だけでは判断できないケースが非常に多く、最終的にアスベストの有無を確定させるには、科学的な分析が不可欠なのであります。

さらに詳しく知りたい方へ

本日はアスベスト事前調査の概要について解説しましたが、その具体的な進め方については、コラム記事の「アスベスト事前調査の流れを7ステップで解説」で、より詳細に説明しております。
また、調査にかかる費用については「アスベスト調査・事前調査の費用相場」も、併せてご確認いただくことで、より理解が深まります。

アスベスト事前調査は、有資格者による現地調査から報告書の作成まで、一連の流れで進められます。私たちHAKUTOアスベスト分析センターは、このプロセス全体に関するご相談を承っておりますが、実際の現地調査や検体採取は行っておりません。私たちの専門は、その心臓部である「分析調査」です。
調査会社様が採取された検体や、お客様がご用意された建材のアスベスト分析が必要になりましたら、ぜひ私たちにご依頼ください。

アスベストの定性分析が必要な時は、当社にご相談ください。
お客様の状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

アスベスト分析用語集一覧

お問い合わせ