「湿潤化」とは?│専門用語を簡単に解説!~アスベスト分析用語集~
こんにちは。HAKUTOアスベスト分析センターにて主任分析員を務めております、たっくんです。
今回は、アスベスト除去工事における「基本中の基本」にして、最強の飛散防止テクニックである「湿潤化(しつじゅんか)」について解説します。
難しい言葉に聞こえますが、要するに「水でビショビショに濡らすこと」です。
「なんだ、そんなことか」と思いましたか? いえいえ、乾燥したアスベストは綿毛のように軽く、少しの風でどこまでも飛んでいってしまいます。これを防ぐために、現場では徹底した「水撒き」が行われているのであります。

「湿潤化」とは

湿潤化とは、アスベスト含有建材の除去や解体作業を行う際に、水や専用の薬液(湿潤剤)を散布・噴霧し、建材を十分に湿らせた状態で作業を行うことです。
アスベスト繊維は水を含むと重くなり、空中に舞い上がりにくくなります。
法律(大気汚染防止法や石綿障害予防規則)でも、「除去等の作業を行うときは、散水等により湿潤な状態にすること」が明確に義務付けられています。
ただの水ではダメな場合も?
アスベスト建材の中には、撥水性(水を弾く性質)が高く、水をかけても表面をコロコロと転がってしまうものがあります。
そういった場合には、ただの水ではなく「湿潤剤(しつじゅんざい)」と呼ばれる特殊な液体を使用します。
これは、界面活性剤(洗剤のような成分)を含んでおり、水の表面張力を下げることで、建材の奥深くまで水分を浸透させる効果があります。これにより、解体時に内部から粉じんが出るのを防ぐのです。
レベルごとの対応
湿潤化は、アスベストのレベルに関わらず、ほぼすべての作業で必須となります。
- レベル1・2(吹付け材・断熱材など)
隔離養生の中で作業を行いますが、それでも湿潤化は必須です。除去前に入念に薬液を吹き付け、除去中も常に濡れた状態を保ちます。 - レベル3(成形板など)
硬い板状の建材を手作業で取り外す際も、割れたり擦れたりして粉じんが出ることがあります。そのため、事前に散水を行い、湿らせながら慎重に取り外す必要があります。
廃棄する時も「濡れたまま」
除去したアスベスト建材(廃石綿等)を袋詰めする際も、乾燥させてはいけません。
湿潤化した状態のまま、丈夫なプラスチック袋に二重に梱包し、袋の中の空気を抜いて密閉します。最終処分場に埋め立てられるその瞬間まで、アスベストは「濡れたまま」でなければならないのであります。
たっくんの
ワンポイントアドバイス!
- 乾燥厳禁!休憩中も要注意
作業員が休憩に入っている間に、撒いた水が乾いてしまうことがあります。作業を再開する前には必ず再度散水し、常に湿潤状態をキープすることが鉄則ですぞ。 - 電気周りには注意
水を大量に使うため、現場の電気配線などには細心の注意が必要です。感電事故を防ぐため、電気系統の養生もしっかり行うのがプロの仕事なんですよ。
さらに詳しく知りたい方へ
アスベストの飛散リスクや、安全な工事方法については、以下のコラムでも詳しく解説しています。
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よく見られている用語
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