「アスベスト検体(試料)」とは?│専門用語を簡単に解説!~アスベスト分析用語集~
こんにちは。HAKUTOアスベスト分析センターにて主任分析員を務めております、たっくんです。
アスベスト事前調査を進める中で、目視調査ではアスベストの有無が判断できない建材が出てきた場合、私たちはその一部を採取し、科学的なアスベスト分析にかけることになります。このときに採取される、分析対象となる建材そのものを、専門用語で「アスベスト検体」または「試料」と呼びます。
この検体が、いわばアスベストの有無を明らかにするための「証拠品」であり、その取り扱いは分析結果の信頼性を左右する、極めて重要な工程なのであります。
本日は、この「アスベスト検体(試料)」とは何か、そしてなぜその採取方法が重要なのかについて、詳しく解説してまいりましょう。

「アスベスト検体(試料)」とは

アスベスト検体(試料)とは、アスベスト分析を行うために、調査対象の建材から採取した一部分のことを指します。
例えば、壁のボードにアスベストが含まれているか調べるためには、そのボードの小片をカッターなどで切り出して採取いたします。この切り出された小片が「アスベスト検体」となります。
私たちはこの検体を分析室に持ち帰り、顕微鏡などで詳細に調べることで、元の建材全体にアスベストが含まれているかどうかを判断するのであります。
なぜアスベスト検体の「採取方法」が重要なのか?
アスベスト検体の採取は、単純に材料を切り取れば良いというものではありません。不適切な方法で採取すると、主に2つの大きなリスクが生じます。
1. 分析結果の信頼性が損なわれるリスク
例えば、多層にわたって仕上げられている壁材の場合、表面の層だけを採取してしまうと、その下の層に含まれているアスベストを見逃してしまう可能性があります。分析に必要な層をすべて含んだ状態で採取する「層別分析」の考え方が重要になります。
また、採取量が少なすぎても、正確な分析が困難になる場合があります。
2. アスベストを飛散させてしまうリスク
検体を採取する際には、建材を切断したり、削ったりする作業が伴います。このとき、適切な知識なく作業を行うと、アスベスト繊維を周囲に飛散させてしまい、作業者自身や周囲の人がばく露(吸い込むこと)してしまう危険性があります。
このようなリスクを防ぐため、検体の採取は必ず「建築物石綿含有建材調査者」などの専門資格を持つ者が、適切な保護具を着用し、湿潤化(水や薬剤で湿らせること)などの飛散防止措置を講じながら、慎重に行わなければならないのであります。
たっくんの
ワンポイントアドバイス!
本日は「アスベスト検体(試料)」について解説いたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか。最後に、重要な点をまとめておきましょう。
- ポイント1
アスベスト検体とは、アスベスト分析を行うために採取された建材の一部分であり、分析の基礎となる重要な「証拠品」であります。 - ポイント2
検体の採取は、専門の有資格者が行う必要があります。ご自身で採取することは、飛散リスクが伴うため絶対におやめください。 - ポイント3
正確な分析結果を得るためには、建材のすべての層を採取するなど、適切な方法で採取することが不可欠でありますぞ。
さらに詳しく知りたい方へ
採取された検体が、どのような流れで分析され、結果が報告されるのか。アスベスト分析の全体像については、こちらのコラムで詳しく解説しております。
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私たちHAKUTOアスベスト分析センターに持ち込まれる一つひとつの検体には、お客様の安全な未来がかかっております。私たちはその責任を胸に、JIS規格に準拠した高精度な分析で、皆様の不安に確信をもってお応えいたしますぞ。
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