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2025.06.30

アスベスト分析って何をするの?専門家が費用・流れ・法律まで徹底解説

「自宅のリフォームを計画していたら、業者からアスベスト分析を勧められた」
「解体工事の前に、アスベストの事前調査が義務化されたと聞いた」

最近、このような形で「アスベスト分析」という言葉を耳にする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。しかし、多くの方にとっては「具体的に何をするのかよく分からない」「費用は?」「なぜ必要なの?」といった疑問だらけのはずです。

本記事では、アスベスト分析を専門に行う私たちが、そんな皆様の疑問を解消するため、「アスベスト分析とは何か?」という基本の「き」から、その必要性、具体的な流れ、法律との関わりまで、できる限り分かりやすく解説します。この記事を読めば、アスベスト分析の全体像が掴め、安心して次のステップに進めるようになるはずです。

そもそもアスベスト分析とは?一言でいうと?

アスベスト分析とは、一言でいうと「建材などに、人体に有害なアスベスト(石綿)が含まれているかどうかを科学的に調べること」です。

私たちの身の回りにある建物の壁、屋根、床、天井、断熱材などには、過去(主におよそ2006年以前)に製造されたものの中に、強度や耐熱性を高める目的でアスベストが混ぜられている可能性があります。

これらは目視だけではアスベスト含有の有無を100%判断することができません。そこで、専用の機器と専門家の知識を用いて、建材の一部を採取(サンプリング)し、その成分を詳細に分析する必要があるのです。

この分析によって、アスベストの「有無」だけでなく、「どの種類のアスベストが」「どのくらい含まれているか」まで明らかにすることができます。

なぜアスベスト分析が必要不可欠なのか?3つの理由

理由1法律で義務付けられているから(石綿障害予防規則)

最も大きな理由が、法律による義務化です。2022年4月1日から、建物の解体・改修工事を行う際には、規模の大小に関わらず、アスベスト含有の有無を事前に調査する「事前調査」が全ての事業者に対して義務付けられました。

この事前調査の結果、図面や目視でアスベストの有無が判断できない場合は、専門の分析機関による「分析」が必須となります。この法律を守らない場合、事業者には厳しい罰則が科せられます。つまり、アスベスト分析は、法令を遵守し、事業を適正に進める上で避けては通れないプロセスなのです。

理由2作業者と周辺住民の健康を守るため

アスベストは、その繊維を吸い込むことで、肺がんや中皮腫といった深刻な健康被害を引き起こすことが知られています。特に、解体や改修工事の際には、建材が壊されることでアスベストが飛散しやすくなり、大変危険です。

事前にアスベスト分析を行い、含有の有無を正確に把握することで、作業員は適切な保護具を着用し、周辺環境へ飛散しないよう万全の対策を講じることができます。分析は、工事に関わるすべての人々の命と健康を守るための、いわば「安全の第一歩」なのです。

理由3適切な工事計画とコスト管理のため

もしアスベストが含まれていた場合、その除去や処理には専門的な知識と技術が必要となり、通常の解体・改修工事とは異なる特別な作業計画と、追加の費用が発生します。

事前に分析を行うことで、アスベスト対策の要不要が明確になり、正確な工事計画と見積もりを作成できます。後からアスベストが見つかって「追加で高額な費用が必要になった」「工期が大幅に遅れてしまった」といった不測の事態を避けるためにも、事前の分析は非常に重要です。

アスベスト分析の具体的な流れ5ステップで解説

ステップ1お問い合わせ・ご相談

まずはお電話やメールでお気軽にご相談ください。「こんな建材は分析できる?」「費用はどのくらい?」といった初期段階の疑問にお答えします。弊社では、お客様の状況をヒアリングし、最適な分析プランをご提案します。

ステップ2検体の採取(サンプリング)

分析対象となる建材の一部を採取します。この際、注意点が2つあります。
一つは、法律上、事前調査における検体の採取は「建築物石綿含有建材調査者」などの有資格者が行うことが原則とされている点です。
もう一つは、建材によって採取すべき箇所や量が異なる点です。例えば、壁の仕上げ材などは下地まで含めて採取しないと、正確な分析ができない場合があります。

ステップ3検体の送付・受付

採取した検体を、破損しないように袋などで密閉し、分析依頼書と共に弊社までご送付いただきます。検体が弊社に到着しましたら、受付処理を行い、分析開始となります。

ステップ4専門家による分析

弊社では、豊富な実績を持つ専門家が、精度の高い分析をスピーディーに行う体制を整えています。

ステップ5分析結果報告書の発行

分析結果をまとめた「分析結果報告書」を作成し、お客様にご提出します。この報告書は、行政への提出など、法的な証明書類として使用できるものです。
弊社では、お客様に分かりやすい報告書を心がけており、結果に関するご質問にも丁寧にお答えします。

アスベスト分析で何がわかるのか?

アスベスト分析を行うことで、主に以下の2点が分かります。

アスベストの「有無」と「種類」がわかる(定性分析)

最も基本となるのが「定性分析」です。これにより、建材にアスベストが含まれているかどうか、そして含まれている場合は、毒性が異なるとされる6種類のアスベスト(クリソタイル、アモサイト、クロシドライトなど)のうち、どの種類なのかを特定できます。
ほとんどの解体・改修工事では、この定性分析の結果をもって、その後の対策方針を決定します。

アスベストの「含有率」がわかる(定量分析)

定性分析で「有り」と判定されたものに対し、さらに詳細な分析を行うのが「定量分析」です。これは、建材全体の重さに対して、アスベストが何パーセント含まれているか(含有率)を数値で示します。
特に、アスベスト含有率が0.1%を超えるかどうかは、廃棄物処理法上の扱い(特別管理産業廃棄物になるかどうか)を決める重要な基準となるため、この定量分析が必要となる場合があります。

アスベストの不安は、確かな分析で解消しましょう

今回は「アスベスト分析って何をするの?」というテーマで、その基本から法律、流れまでを解説しました。

アスベスト分析は、法律を守るためだけでなく、人々の健康と安全な環境を守り、工事を計画通りに進めるために不可欠なプロセスです。一見、専門的で難しく感じるかもしれませんが、信頼できる専門家に相談することで、その不安は解消できます。

私たちHAKUTOアスベスト分析センターは、お客様一人ひとりの状況に寄り添い、精度の高い分析を、適正な価格でスピーディーにご提供することをお約束します。

「これってアスベストかな?」と感じたら、まずはお気軽にお問い合わせください。確かな分析で、お客様の安心をサポートします。

アスベストの定性分析が必要な時は、当社にご相談ください。
お客様の状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

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